健康経営を目指すための課題と改善

①プレゼンティーイズムとは何か?

プレゼンティーイズムとは「疾病出勤」を意味しています。出勤はしているが、何らかの健康の問題を抱えており業務の効率が落ちている状態です。健康問題は様々です。特に女性はプレゼンティーイズムになりやすい傾向があります。

②アブセンティーイズムとは何か?

アブセンティーイズムとは「体調不良により仕事を休業または欠勤している状態」を意味しています。休業、欠勤の理由は有給休暇や病気や事故、過労、燃えつき症候群等健康問題に関わる理由がある場合とない場合があります。プレゼンティーイズムよりも健康状態は可視化されており理由がわかりやすい傾向にあります。

現状と課題

プレゼンティーイズム、アブセンティーイズム共に社員が体調不良やメンタルに異常をきたし、企業の業務効率と生産性が下がるといった状況になります。

特にプレゼンティーイズムの場合、通常通りに業務は行っている状況であり、一見体調、メンタル等のコンディションが低下しているようには見えません。そのため状態の可視化がされず、気が付くと更に状態が悪くなり業務効率、生産性が下がります。その企業の損失は1年間の平均で45万円と言われています。

アブセンティーイズムの場合は何らかの理由によって休業、欠勤しているため既に通常の業務が行えていない状態です。社員の状態は明確ですが、休業、欠勤が続くと企業の戦力不足に陥り、業務効率、生産性が下がるだけでなく企業としての存続も難しくなります。 これらの現状を踏まえ、今後の課題は社員の健康状態、業務に関するモチベーションを企業が把握しておく必要があります。

改善について

社員の健康状態やメンタル状態を把握する方法、及びモチベーションを保つ方法を企業として検討していく必要があります。

具体的な改善方法は下記となります。

  • ①健康診断、ストレスチェック、従業員の企業満足度調査
  • ②職場環境の整備として労働環境、円滑な人間関係、適切な雇用関係の確認、改善
  • ③衛生委員会の活用(健康保持、労働災害防止、健康教育)
  • ④コミュニケーション向上の取り組み(社内イベント等、コミュニケーションツールの活用、生産性の向上を図る)

これらの方法を検討し、実行していくことにより社員のメンタル状態、モチベーションがどの程度かを把握する事が出来ます。社員個人の健康度を確認することにより全体を傾向が分かるようになり具体的な改善方法を見出せるようになります。また職場環境の整備がしやすくなり、よりいい環境を作ることでプレゼンティーイズム、アブセンティーイズムを防ぎ、業務効率、生産性を向上し企業もより向上するという相乗効果があります。